TIME LOVES A HERO / LITTLE FEAT

1. Hi Roller

2. Time Loves A Hero

3. Rocket In My Pocket

4. Day At The Dog Races

5. Old Folks Boogie

6. Red Streamliner

7. New Delhi Freight Train

8. Keepin’ Up With The Joneses

9. Missin’ You

※曲目はオリジナルアルバムの曲目を紹介しております。

※発売時期や国によって多少ジャケットが異なりますので、ご了承ください。ジャケット・デザインはネオン・パーク。今回のジャケットは全然ユーモアが感じられないのはローウェルが不調のせいか?

 実はこの「TIME LOVES A HERO(タイム・ラブズ・ア・ヒーロー)」は、ローウェル・ジョージがオーバー・ドラッグによる体調不良のため、毎年1枚のインターバルでリリースしていたアルバム発売が1976年にはついに発売されることなく終わり、1977年に発表されることになったアルバムです。

 翌年になってもローウェルの体調は芳しくなく、プロデューサーには、「SAILIN’ SHOES」でプロデュースを務めたテッド・テンプルマンが務め、ビル・ペインとポール・バレルが中心にレコーディングされたのです。

 テッド・テンプルマンは単にアルバムをプロデュースするだけでなく、LITTLE FEATがよりメジャーになるために、自分がプロデュースして来たDOOBIE BROTHERSのパット・シモンズ、ジェフ“スカンク”バクスター、マイケル・マクドナルド、さらにDOOBIE のアルバムにも参加させたTOWER OF POWERというホーンセクションを参加させて、その当時、変貌していたDOOBIE BROTHERSが演っていたフュージョンっぽいサウンド(「TAKIN’ IT TO A STREET」)をLITTLE FEATにも踏襲させたののようです。

 私はマイケル・マクドナルドという人のボーカルが苦手なので、トム・ジョンストンが脱退し、彼がイニシアティブを取るようになったDOOBIEはほとんど聴かないのですが、このアルバムも正直最初聴いた時は戸惑いました。LITTLE FEATという名前にこだわらずに聴けばよく出来たアルバムですが・・・。

 1曲目“Hi Roller”・・・前作の「THE LAST RECORD ALBUM」で歌詞カードに“maybe next time”と書かれていた曲です。ただし、その時と若干歌詞も変えているようで、新録音です。ポール・バレルの作。
 ファンキーな曲調でホーンセクションも入り、知らずに聴いたら、え?誰の曲?と思うようなブラックな曲になっています。ボーカルはローウェル。

 2曲目“Time Loves A Hero”・・・ポール・バレル、ビル:ペイン、ケン・グランドニーの共作。シンセサイザーの音が中国音楽を思わせるような感じ。コーラスっぽいボーカルが続くのですが、ローウェルっぽい声もギターも聞こえないです。

 3曲目“Rocket In My Pocket”・・・このアルバムで唯一ローウェル・ジョージが独りで作っている曲です。リード・ボーカルもローウェルだと思いますが、なんとなく声に力がないのをオーバー・ダブでごまかしているような感じ。でも、この曲だけやっぱりちょっとスタイルが違う感じですね。

 4曲目“Day At The Dog Races”・・・ローウェル以外のメンバー5人作とクレジットされたインスト・ナンバー。これも知らずに聴けば、どこのフュージョン・グループの曲?って聴きたくなるような曲ですね。ピアノなんてチック・コリアみたいに聞こえますよ。ホントはこの曲のタイトルがアルバム・タイトルになるっていう話だったようです。この曲もローウェルは一切かかわっていないのでは?LITTLE FEATの曲としては珍しく5分を超える長い曲。

 5曲目“Old Folks Boogie”・・・ポール・バレルとガブリエル・バレルの共作。ブギとはなっていますが、ピアノは明らかにジャズっぽっく、今までのLITTLE FEATとは違って来ています。ボーカルはポール。

 6曲目“Red Streamliner”・・・ビル・ペインとフラン・テイトの共作。ボーカルもビル。バック・コーラスはモロにDOOBIEのメンバーが入っています。ミドルテンポの曲調。

 7曲目“New Delhi Freight Train”・・・テリー・アレンという人の曲。リード・ボーカルはローウェル。牧歌的な曲でローウェルものんびり歌っている感じです。

 8曲目“Keepin’ Up With The Joneses”・・・ポール・バレルとローウェルの共作。リード・ボーカルはポール。サックスソロやホーン・サウンドなども入り、デキシーランド・ジャズっぽい曲。

 9曲目“Missin’ You”・・・ポール・バレル作。リード・ボーカルもポール。アコースティック・ギター1本でウエストコーストのブルーグラスっぽい音。

 全体としてはローウェルの陰が薄い分、他のメンバー、特にポール・バレルの才能がよく分かるアルバムになっているように思います。ローウェル・ファンにはがっかりで、地味なアルバムという印象は否めません。