THE BATTLE RAGES ON../DEEP PURPLE

1. The Battle Rages On

2. Lick It Up

3. Anya

4. Talk About Love

5. Time To Kill

6. Ramshackle Man

7. A Twist In The Tale

8. Nasty Piece Of Work

9. Solltaire

10. One Man’s Meat

※曲目はオリジナルアルバムの曲目を紹介しております。

※発売時期や国によって多少ジャケットが異なりますので、ご了承ください。

 さて、「SLAVES AND MASTERS(スレイブズ・アンド・マスターズ)」のレビューのところで、ジョー・リン・ターナーがアルバム1枚に参加しただけで、首になったところまで書きました。

 その後、ロジャー・グローバーの推薦によって、イアン・ギランが再び復帰することが決定しました。1993年に入り、この「THE BATTLE RAGES ON.(紫の聖戦)」のレコーディングが始まり、7月にアルバムがリリースされました。結成25周年記念ということもあって、黄金の第2期でのレコーディングという気持ちはあったのでしょう。

 しかし、リッチー・ブラックモアとイアン・ギランとの確執が消えたワケではありませんでした。

 さて、個々の曲の感想ですが

 1曲目“The Battle Rages On”・・・明らかにギランの声が衰えて来ていることが分かります。「THE HOUSE OFBLUE LIGHT(ハウス・オブ・ブルー・ライト)」でも、リッチーは「ギランの高音が出なくなってオクタ-バー(1オクターブ高い声が出るように聞こえる処理をする機械)を使っていたことを暴露しており、年齢的なものと酒の飲み過ぎによる声の衰えはどうしようもなくなって来ていたことはたしかのようです。

 この曲のギターのフレーズなどは悪くないと思いますが、アルバムを通してギランの声が機械的処理をされていることがかなり気になります。タイトル曲ですが、インパクトは弱いですね。

 2曲目“Lick It Up”・・・かつての高音の美声はどこに行った?って感じのギランのボーカル。聴いているだけで寂しいです。

 3曲目“Anya”・・・最近のブラックモアズ・ナイトを思わせるアコースティックなギターから始まるこの曲。なかなか楽器の音はよい(リッチーのソロもgood)のですが、ギランの声が雑音にしか聞こえません。RAINBOWっぽい曲。

 4曲目“Talk About Love”・・・愛を歌うにはギランの歌はストレート過ぎます。メロディアスであって欲しいものですが、ないものねだりでしょうね。

 5曲目“Time To Kill”・・・一体どこのバンドの音なんだろう?って思います。

 6曲目“Ramshackle Man”・・・“Long Live Rock ‘N’ Roll”かと思いました。明らかにRAINBOWっぽい曲。でも、リッチーのギターがアルバムの中で一番いいと思いました。ギランの歌も比較的聴きやすいです。

 7曲目“A Twist In The Tale”・・・IN ROCK」っぽい曲ですが、今イチ乗れない。

 8曲目“Nasty Piece Of Work”・・・リズム陣は頑張っていますけどね。

 9曲目“Solltaire”・・・うーん、ボーカルが違う人ならもっといい曲に聞こえたでしょう。

 10曲目“One Man’s Meat”・・・イントロはいいけど、ボーカル処理が酷すぎます。

 レビューを書くために久々にアルバムを通して聴きましたが、改めてギランのこのアルバムでの歌は酷いと思いました。

 1993年12月に来日公演の予定でしたが、来日直前にリッチー・ブラックモアが脱退(本人はもっと早くマネージメントに伝えていたと弁解していますが)。
 日本公演のために急遽プロモータ(UDO音楽事務所)の提案で、ミック・ジャガーの初来日公演でギターを弾いていたジョー・サトリアーニがサポートすることになって、来日後、初めて5人でリハーサルをしたそうです。
 ファンたちもリッチーの脱退を知らずに、コンサートを観に行く人もいて、コンサート当日に事情を話して、希望者にはチケットの払い戻しもしたそうです。

 私はこのアルバムを聴いて、ギランはミュージシャンとして終わったと思ったので最初から来日公演のチケットは買いませんでした。

 今でも(2013年現在)DEEP PURPLEというバンド自体は存在してますが、私はリッチーが脱退してしまったこのアルバムを最後にDEEP PURPLEのレビューは終わりにしたいと思います。