PERFECT STRASNGERS / DEEP PURPLE (パーフェクト・ストレンジャーズ/ディープ・パープル)

2020年5月7日

 

PERFECT STRANGERS/DEEP PURPLE

1. Knocking At Your Back Door

2. Under The Gun

3. Nobody’s Home

4. Mean Streak

5. Perfect Strangers

6. A Gypsy’s Kiss

7. Wasted Sunsets

8. Hungry Daze

9. Not Responsible

 

※曲目はオリジナルアルバムの曲目を紹介しております。

※ジャケットは発売された国や時期によって各種あります。

 さて、1976年にDEEP PURPLEが解散してから、再結成の噂は何度もありました。第2期時代のベーシストのロジャー・グローバーがリッチー・ブラックモアのバンドRAINBOWに参加してから、チャンスの目は高まって行ったと言えます。

 1982年にイアン・ギランが自身のバンドGILLANを病気を理由に解散させたことを機に第2期のメンバーやマネージャーの話し合いが行われたようですが、様々な思惑(ギャラの問題が一番だったようですが)があり、お流れになったようです。一番再結成に熱心だったのは、リッチー・ブラックモアだったようで、第2期のメンバーと是非やってみたいと思っていたようです。

 イアン・ギランはその後、BLACK SABBATHのボーカルとして一時期参加するものの1984年に脱退、同年3月にRAINBOWも日本公演を最後に解散したことにより、再結成の期待は再び、大きくなって行きました。

 そして’84年10月第2期のメンバーで再結成の記者会見が行われ「パーフェクト・ストレンジャーズ」が発表されました。アメリカではプラチナ・ディスクを獲得するセールスとなるのです。deep purple V

 1曲目“Knocking At Your Back Door”・・・歌詞の内容は大人のラブソングですが、関心のあるかたはご自分で調べてみてください。「サムライ」などという日本語も歌詞に出て来ます。

 第4期の「カム・テイスト・ザ・バンド」を聴いたあとだとこの「パーフェクト・ストレンジャーズ」を聴くとほっとします。かつての若さ・元気さはないまでも、リッチー・ブラックモアのギターはまだまだ健在(たしかにRAINBOWぽいですが)ですし、イアン・ギランの声も高音がちょっと苦しそうですが、まだまだしっかりと出ています。円熟したハード・ロックがここにあるとでも言えばいいのでしょうか。

 多くのバンドの場合は、再結成というと、かつての栄光に頼って、一応ニューアルバムは出すものの、ライブとかでプレイする曲は全盛期のものがほとんど。新アルバムからはほんの1-2曲ってパターンが多いのですが、PURPLEの場合はさすがに違いました。栄光の懐かしき日々の思い出に浸っているだけの再結成じゃないっていうことだったのです。

 2曲目“Under The Gun”・・・この曲もRAINBOWっぽい曲ですが(“Over The Rainbow”のフレーズまで出て来ます)、リッチーのギターが素晴らしいです。

 3曲目“Nobody’s Home”・・・ジョン・ロードのキーボードも結構頑張っているのがこの曲。リッチーはジョンのプレイを久々に聴いて、この音がなかなか出せないんだよなー、といたく感激していたそうです。

 4曲目“Mean Streak”・・・リッチーのギターが頑張っているナンバー。フェイドアウトが勿体ないです。

 5曲目“Perfect Strangers”・・・重厚なドラムが心地良く安心して聴ける曲。ライブでは間奏のキーボードと連動してレーザー光線が飛び交っていました。

 6曲目“A Gypsy’s Kiss”・・・リッチーの軽やかなギターフレーズが素敵な栄える曲。最後まで弾きまくりです。

 7曲目“Wasted Sunsets”・・・スローなバラードもPURPLEらしいです。リッチーのギターが泣いています。

 8曲目“Hungry Daze”・・・この曲もリッチーの曲が半端じゃなく乗っている曲です。

 9曲目“Not Responsible”・・・最後の曲まで手抜きなし。この曲もリッチーがギターを弾きまくってます。

 ファンは長い間、再結成を待った甲斐があたっていうくらいクオリティが高いアルバムと思います。

 メンバーたちはオーストラリア・ツアー終了後、来日公演を実現します。

1985年日本公演 日程

5月 8日(水) 大阪城ホール
5月 9日(木) 大阪城ホール
5月11日(土) 名古屋国際展示場
5月13日(月) 日本武道館
5月14日(火) 日本武道館
5月15日(水) 日本武道館
5月16日(木) 日本武道館 (追加公演)

 演奏曲目
purple live 1
1,Highway Star
2,Nobody’s Home
3,Strange Kind Of Woman
4,A Gypsy’s Kiss
5,Perfect Strangers
6,Under TheGun
7,Lazy
8,Child In Time
9,Knocking At Your Back Doorpurple live 2
10,Difficult To Cure
11,Space Trukin’

Eocore
Woman From Tokyo
Black Night

Smoke On The Water

 私は東京公演、全て行きました。武道館はオジサン、オバサンだらけで知らない同士でも話がはずんでいる感じでした。1972年または73年に観たときは席はどこだったとか、当時何をしていたとかいう話で各自が盛り上がっていました。

 オーストラリアではプレイしなかった“Woman From Tokyo”を日本公演からプレイするようになり、その後はずっとライブのレパートリーに入れたようです。1973年のライブではお互い顔すら一度も合わせることがなかったリッチーとギランが楽しそうに掛け合い、寄り添い楽しそうに演奏をしているのは本当に心地いいひとときでした。72年73年のライブはアンコールを含めて約90分だったライブが、85年はアンコールに2回出て来て、演奏時間もトータル約2時間。

 RAINBOW時代の曲“Diffcult To Cure”もPURPLEのメンバーでプレイすると変わった趣きで味がありました。