FREE(2nd ALBUM) / FREE (フリー/フリー)

2020年5月7日

 

FREE(2nd)/FREE

 

 

 

 

 

1. I’ll Be Creepin

2. Songs Of Yesterday

3. Lying In The Sunshine

4. Trouble On Double Time

5. Mouthful Of Grass

6. Woman

7. Free Me

8. Broad Daylight

9. Mourning Sad Morning

 ※曲目はオリジナルアルバムの曲目を紹介しております。

 

 FREEのセカンドアルバム。本国イギリスではデビューアルバム同様1969年に発表されました。タイトルはシンプルに「FREE」とだけ。ジャケットがすごく印象的ですね。1960年代後半から70年代の前半にかけてはこういう女性の身体をモチーフにしたジャケットはかなり多かったですね。

 デビュー作はかなりブルース色が強いアルバムでしたが、すでにこのセカンドアルバムでフリーのサウンドは確立された感じです。3作目の「Fire & Water」がフリーの中でも最高傑作と言われる声が高いだけに、このセカンドアルバムのインパクトが低いように思われる傾向があるようですが、いぶし銀的なアルバムだと思います。でも、バンドをやられた経験のあるかたは分かると思いますが、このリズムやタメ、それにロジャースの歌い方など、コピーしようとすれば容易でないことが各パート、各メンバーそれぞれにあるのです。

 ポール・ロジャース/アンディ・フレーザーコンビによるFREE独特の渋い曲作り、プロデュースがしっかりされるようになったのもこのアルバムから。ホント、十代でこんな渋くてクールな音楽が出来るっていうのが凄いです(それを理解できるリスナーもクールですが)。

 地味と思えるのは、ポール・コソフのギターがかなり抑え気味だからのせいがあるかも知れません。コソフ氏は感情の起伏の激しい人だけに、このアルバム録音の際は、今イチ乗ってなかったのかも知れませんが、それでもその地味さがまたいいのです。かなりストレスは溜まったでしょうが。

 後半の曲がやや精彩を欠くように思いますが、“Woman”までのかっこよさったら、ありゃしない。