FIRE & WATER/FREE

 

 

 

1. Fire And Water

2. Oh I Wept

3. Remember

4. Heavy Load

5. Mr. Big

6. Don’t Say You Love Me

7. All Right Now

 ※曲目はオリジナルアルバムの曲目を紹介しております。

 

All Right Now-single

 最近の音楽を聴くと隙間がないくらい音が詰まっているものが多いですよね。緻密といえばよく聞こえますが、てんこ盛り過ぎて疲れてしまう。

 そんな現代の音楽と対照的なのが、このFREEのサード・アルバム「FIRE & WATER」です。ここにFREEサウンド極まれりと断言していいような作品です(1970年制作)。

 アンディ・フレーザーのグルーブするベースラインに、心地よく刻まれるサイモン・カークスのリズム。ディストーションが聴いたポール・コソフのギターがうねり、ソウルフルなポール・ロジャースのボーカルがシャウトする。

 さりげなくプレイされているようで、そのどれをとっても超一流。無駄な音を全て取り除いたようなソリッドな空間が聴く者のこころを洗いざらしにしてくれるように、心が澄んで行くのです。

 3枚目にして表ジャケットに初めて堂々と4人のメンバーを載せたのも、「どうです?これが俺たちの自信を持ってお勧めするFREEサウンドです」と言わんとしているのかも知れません。

 捨て曲が全くないこのアルバムは、ブルースの領域を超えて、FREE独自の世界以外の何者でもありません。歌詩も日本人が見てもしっかり意味が分かるくらいシンプルなものが多く、ストレートにこころに響いて来ます。

 必要以上に凝った音作りでないからこそ、飽きが来ることもなくいつまでも聞き続けていける音楽のように思います。

 20歳前後の若者たちが作り上げたとは思えない老練ともいえるこの巧みさは円熟味をとことんまで追究した答えだったのかも知れません。

フリー ライブ

 アルバムタイトルにもなっている佳作の“Wire & Water”、ベースラインが踊っている“Mr. Big”(あの日本で大人気のグループMR.BIGもカバーしてますね)、愛しているなんて簡単に言わないでくれよ、俺がどんなにキミを愛しているか知らないくせにと切々と歌う“Don’t
Say You Love Me”、そして元気が出て来る“All Right Now”などなどどれもどれも素敵なのですが、私が敢えてこの1曲を選ぶなら“Heavy Load”が一番好きです。ピアノのイントロで始まり、淡々とした曲調で進んでいくこの曲は間奏の渋いピアノソロでググイと聴く者のこころをつかみ、ついに泣きのギターがとどめを刺すのです。