EAGLES LIVE /EAGLES

1. Hotel California

2. Heartache Tonight

3. I Can’t Tell You Why

4. The Long Run

5. New Kid In Town

6. Life’s Been Good

7. Seven Bridges Road

8 . Wasted Time

9. Take It To The Limit

10. Doolin-Dalton (Reprise II)

11. Desperado

12. Saturday Night

13. All Night Long

14. Life In The Fast Lane

15. Take It Easy

※曲目はオリジナルアルバムの曲目を紹介しております。

※発売時期や国によって多少ジャケットが異なりますので、ご了承ください。

 私の個人的な好みの問題で恐縮ですが、音楽家が音楽を作るとき、それをステージで再現(演奏)できない音楽は音楽と認めたくないのです。つまり、スタジオテクニックを駆使してレコーディングしいかにいいサウンドにしても、それがライブ演奏できないなら価値は激減すると思うのです。

 だから、ライブ活動をしなかった後半のTHE BEATLESを私はあまり評価していません(THE BEATLESがライブをやめた事情も分かっていますが)。

 ところで、ライブと言っても、いろんな再現方法があっても私はいいと思っています。DEEP PURPLEのようにスタジオアルバムはアルバムと割り切って、ライブは思いっきり即興で演奏するのもOK。逆にYESやTHE BANDのようにスタジオ・アルバムと寸分違わない演奏をライブで繰り広げるのもそれはそれでありかと思っています。

 ライブ盤の醍醐味はまさに臨場感です。自分があたかもそのコンサートに行っているように聴けることがライブ盤の条件です。ですので、あとでオーバーダビングをしているようなライブ盤はダメ、というか卑怯です。

 このような観点からEAGLESのライブをみたとき、EAGLESのライブは基本的に忠実再現派に分類されると思います。忠実再現派の場合はライブ盤は不要じゃないか、という意見もありますが、私はその意見は的外れだと思います。

 本当にスタジオアルバムと寸分違わない演奏なのかを確認することもできますし、たとえばフェイドアウト処理した曲のエンディングはライブではどう処理するか等注目すべき点は多いです。

 あと、EAGLESの場合は途中でメンバー交代がありますから、たとえばデビューアルバムではバンジョーを入れてプレイしていた“Take It Easy”を最近ではどのような楽器でどのようなアレンジをいれて演奏しているのか?など興味深い点があります。

 ライブ・アルバムというのは、実際そのアーティストのライブをみたことのある人とみたことのない人とが当然ながら、聴き方が違って来ると思います。聴いたことがある人は自分が見たライブの記憶とダブらせながら、あーこんな感じだったなと懐かしがったり、ここは自分がみたときとは違う演奏をしているな、などと違いを検証したりという聴き方になるでしょう。逆にライブをみたことのない人は、あーコンサートではこんな感じで演奏してるんだなーという感慨があると思います。

 さて、前置きが長くなって失礼しました。この「EAGLES LIVE」は1980年11月全米で発売(全米最高1位)、このライブアルバムを録音するために行われた1980年7月の録音がメインで、残り5曲は1976年に録音したものが収録されています。

 グレン・フライは「THE LONG RUN(ロング・ラン)」を発表した時点でバンドの解散を決めていたようですが、ドン・ヘンリーはまだ未練があったようです。そのへんで両者が対立したようです。

 アサイラム・レコードは新しい曲の入ったスタジオ録音のアルバムを熱望したようですが、解散を考えてたグレンはライブ・アルバムを主張。中を取って2枚組のうち1枚はスタジオ盤という妥協案にもグレンは首を縦に振らず、全曲ライブ、ただし1曲は新曲(“Seven Bridges Road”カバー曲です。シングル・カットされています)ということに落ち着いたのでした。

eagles live

 EAGLESの場合は基本はスタジオ・テイクと変わらないので、全ての曲に対するレビューはせずに、特徴的な曲だけをレビューすることとします。ご了承ください。

 “The Long Run”はホーン・セクションが使われています。ソウルっぽいのをだんだんやるようになったけど、正直ついにホーンまで、って思いました。

 このアルバムに収められているジョー・ウォルッシュが歌う“Life’s Been Good”と“All Night Long”はそれぞれ、前者はジョーのソロ・アルバム「BUT SERIOUSLY FOLKS…」、後者は「URBAN COWBOY」というサントラ盤に収録されているジョーのソロの曲です。なぜ、ジョー・ウォルシュだけがこんな風に特別扱いされるのか分かりませんが、EAGLESの純粋なファンには違和感があるかも知れません。

 1976年に収録された5曲は中盤に収録されている“New Kid In Town”“Wasted Time”“Take It To The Limit”“Doolin-Dalton”“Desperado”です。前に上げた3曲は1979年の来日公演でもプレイされなったので(“Take It To The Limit”はランディ・マイズナーの作品ですので、当然と言えば当然ですが)、すでにその頃のセットリストにはなかったのでしょう。しかし、どれもいい曲なので、聴けて幸いでした。特に“New Kid In Town”“Wasted Time”は日本では1度もプレイされてないので、日本のファンにはいいプレゼントになったと言えるでしょう。“Wasted Time”はストリングスをフィーチャーしているので、かなり聞き応えがあります。

 “Doolin-Dalton”“Desperado”に関してはなぜ1976年バージョンが使われたのか分かりませんが、こちらのほうができばえが良かったのでしょうかね?

 1976年の録音の他の曲があるなら、そのうち発売してもらいたいですね。

 最後の最後に持って来た“Take It Easy”はEAGLESのデビュー・シングルです。俺たちはここから始まって、ここで終わる、そう言いたかったのでしょう。この曲こそ、彼らの原点。もし、このスピリッツを継続していたら、彼らはここまで売れなかった可能性のほうが高いのでしょうが、長続きはしたかも知れません。その真偽のほどは神のみぞ知るですが・・・。

 “Come on, baby.Don’t say maybe . I gotta know if your sweet love is gonna save me. We may lose and we may win, though we will never be here again . So open up , I’m climbing in . So take it easy .”
 “おいで、ベイビー。「たぶんね」なんて言わないでくれ。俺は知りたいのさ、キミのやさしい愛が俺を救ってくれるかどうかね。俺たち、もうダメかも知れないし、うまく行くかも知れない。だけど、もう二度とこんな風には出会えないんだぜ。だから開けておくれ。俺は乗り込んで行くから。そして気楽に行こうぜ、のんびりと。”

 EAGLESの解散が正式に発表されたのは1982年のことですが、事実上はこのアルバムの発売によってEAGLESは解散したのです。