BURN/DEEP PURPLE

 

1. Burn

2. Might Just Take Your Life

3. Lay Down, Stay Down

4. Sail Away

5. You Fool No One

6. What’s Going On Here

7. Mistreated

8. ‘A’ 200

 

※曲目はオリジナルアルバムの曲目を紹介しております。

purple 

※ジャケットは発売された国や時期によって各種あるので、ご了承ください。邦題は「紫の炎」と言います。

 ボーカルのイアン・ギランとベーシストのロジャー・グローバーが脱退して、メンバーは次のボーカリストとベーシストを探していました。
 ベース(兼セカンド・ボーカリスト)はロスアンジェルスでTRAPEZEというバンドをしていたグレン・ヒューズにあっさり決まりました。メンバーがすでにライブハウスで何度か彼らのライブを観ていてあたりをつけていたのです。

 問題はメイン・ボーカリストのほうでした。リッチー・ブラックモアは次のバンドをブルース・ロックのバンドにしたかったので、FREEを辞めていたポール・ロジャースに2回打診しましたが、結局、断られてしまいました(ロジャースは他にもジェフ・ベックなどからも誘いを受けましたが、断ってBAD COMPANYを結成したのです)。

 ボーカリスト選びは難航し、メンバーはオーディションをすることにした。こんな有名なバンドがオーディションは異例なことなので、デモ・テープはイギリス国内だけではなく、ヨーロッパ各地から集まったようです。しかし、そのほとんどがイアン・ギランタイプのボーカリストであって、メンバーたちもテープを聴くのにいささかうんざりしたようです。最悪メイン・ボーカリストは入れずにグレンにボーカルを任せようか、そうも考えたりしたようです。

 そんな中に無名でブティックの店員をしながらレッドカーの地元のローカル・バンドで歌っていたデビッド・カバーディルという男にジョンとペイスは注目しました。これはいけるかも・・・。その後。9時間に渡るオーディションの末、デビッドは新メンバーに決まりました。いかにも田舎人のデビッドはバンドのメンバーにふさわしくなるように、ファッションを磨かれ、ダイエットを強要されたのでした。

 国内でリハーサルを行ったあと、メンバーはまたジュネーブで録音することにしました。今度はホテルではなく会議場を借り切って約1カ月かかって11月にはレコーディングは終了したのでした。メンバーの誰もが満足したレコーディングのようでした。

 アルバムはイギリスで1974年2月に発売、アメリカではツアーに合わせて3月に発売されました(全英チャート3位、全米チャート9位)。ブルージーはデビットとファンキーなグレンのボーカルをうまく組み合わせたよいアルバムになっています。

 1曲目“Burn”・・・第2期の名曲“Highway Star”に劣らぬ名曲でハード・ロックとしての名曲としての要素満載と言えます。2人のボーカルがいることで、歌にも厚みが増し、それをステージでもしっかりと再現できるのが強みです。リッチー・ブラックモアのギターソロも絶好調で躍動感に満ちあふれた曲ですね。

 2曲目“Might Just Take Your Life”・・・ブルージーな曲ですね。もし、この歌をポール・ロジャースが歌っていたらどんな感じになっただろう?とちょっと想像してしまいますが、結果的にはポール・ロジャースが参加しても長続きはしかかったであろうことは想像に難くありません。

 しかし、第2期の頃はリッチーはロック・ギタリストの中で一番ブルースとかけ離れたギターを弾く人なんて言われていたので、へそ曲がりのリッチーは俺もブルース・ロックをやってやろうじゃないかって思ったのかも知れません。またLED ZEPPELINのスタイルを全然意識してなかったといえばウソになるでしょう。

 3曲目“Lay Down, Stay Down”・・・グレンのボーカルを沢山登場させることでファンキーさを強調した曲に仕上がりました。この頃はデビッドのボーカルがまだまだ音程が不安定で音域も狭いですが、これまでレコーディングなんて1度もしたことのないほとんど素人同然の人だったので、やむを得ないかなとも思います。リッチーのギターもノリノリで楽しい曲に仕上がっていますね。

 4曲目“Sail Away”・・・珍しくジョン・ロードがシンセサイザーを使っています。リッチーはRAINBOWにつながるようなギター・フレーズを弾いています。この曲はデビッドの息づかいをわざとレコーディングしたかったんだろうな、と思います。

 5曲目“You Fool No One”・・・リッチーのギターが光る軽やかな曲です。こういうアップ・テンポの曲はグレンのボーカルがぴったりですね。

 6曲目“What’s Going On Here”・・・ホンキー・トンク調のソウルフルな曲。次への流れがよいです。

 7曲目“Mistreated”・・・リッチー・ブラックモアが一番やりたかったのがこの曲だったのでしょう。デビッド・カバーディルもなかなかうまくこの失恋ソングを歌いこなしていると思います。よく出来た曲というのは二人ともよく分かっているようで、リッチーはRAINBOWを結成しても当分この曲をコンサートのレパートリーに入れてましたし、デビッドが作ったWHITESNAKEも同様です。この曲もデビッドの息づかいがよく分かります。

 この曲にはグレンのハイトーン・ボイスは不要と思ったのでしょう。デビッドがひとりで切々と歌い上げています。

 8曲目“’A’ 200 ”・・・ジョン・ロードを満足させるための曲でしょうか?ジョン・ロードはキース・エマーソンを意識してかステージではほとんどシンセサイザーを使わないのですよね。この曲は沢山使ってますけど。この曲のギターもRAINBOWにつながるフレーズがいっぱい出て来てますね。

 さて、DEEP PURPLEですが、1972年12月にはデビッドをステージに慣らせる意味を込めてかイギリスでいくつかライブを行っています。当初はデビッドは自分がまだPURPLEのメンバーである実感もなかったのか、歌がない部分では袖に引っ込んで観客のように他のメンバーのプレイに見入っていたことも多かったと言います。リッチー爆発

 翌1974年3月からアメリカン・ツアーをスタート。その一番の花となったのが4月6日のカリフォルニア州のオンタリオ・スピード・ウェイで行われた「カリフォルニア・ジャム」でのライブでしょう。この日、DEEP PURPLEはセカンド・ビルとして登場したのですが(トリはEMERSON , LAKE & PALMER)、“Space Truckin’”ではリッチーの狂気のプレイが炸裂し、ギター・ネックを撮影していたカメラのレンズに突き刺し(損害賠償金が1千万円を超えたようです)、それでは飽き足らず、リッチーは自分のマーシャルのアンプに火を放たせ、爆風が凄くてリッチー自身も吹き飛ばされたくらいでした(その時の模様はしっかりとDVD化されています)。